特許は出願をした時点ではまだ権利として確定していません。出願後に特許庁の審査を経て「特許査定」を受け、所定の手続きを行うことで初めて特許権が発生します。さらに、権利が発生した後も維持のための手続きが必要になるため、出願前だけでなく出願後の流れも理解しておくことが重要です。なお、特許庁への手続きは正式には「特許出願」と呼びますが、「特許申請」という言い方をされる方も多く、本記事では同じ内容として扱います。
出願から登録までの基本的な流れ
1. 出願審査請求
特許出願をしただけでは審査は始まりません。出願日から一定期間内に「出願審査請求」という手続きを行うことで、実体審査の対象になります。この請求を忘れると審査されず出願が取り下げられたものとみなされてしまうため、注意が必要です。
2. 実体審査
特許庁の審査官が、新規性・進歩性など特許として認められる要件を満たしているかを審査します。審査の結果、拒絶理由が見つかった場合は「拒絶理由通知」が届き、意見書や補正書での対応が必要になることもあります。
3. 特許査定と登録料の納付
審査を通過すると「特許査定」が届きます。ここで登録料(特許料)を所定の期間内に納付することで、特許権の設定登録が行われ、正式に特許権が発生します。
特許権が発生した後に必要な管理
存続期間の把握
特許権の存続期間は、原則として出願日から20年です。登録日からではなく出願日を基準に数える点に注意が必要です。
年次の登録料(いわゆる「年金」)の管理
特許権を維持するためには、毎年、登録料(年金)を納付し続ける必要があります。年数が進むにつれて金額が段階的に上がっていく仕組みのため、納付漏れによる失効を防ぐ管理体制が重要です。正確な金額や納付期限は年度によって変わることがあるため、最新情報は特許庁公式サイトまたは弁理士へのご確認をおすすめします。
権利侵害への対応とライセンス・譲渡の検討
権利化後は、第三者による侵害がないかを注視することも大切です。また、事業の状況に応じてライセンス契約による活用や、権利譲渡を検討する場面も出てきます。いずれも専門的な判断が必要になるため、早い段階から相談しておくと安心です。
なお、特許出願(特許申請)にかかる費用については、以下で詳しく解説しています。
また、海外での特許申請をご検討の場合は、以下の記事もあわせてご確認ください。
権利維持を専門家に任せるメリット
特許権は取得して終わりではなく、維持・管理を続けることで初めて事業の武器になります。当事務所では、特許出願の流れを徹底解説した記事でご紹介している出願手続きのサポートに加えて、登録後の年金管理や更新、権利侵害への対応、ライセンス契約交渉、権利譲渡の助言まで一貫して対応しています。
出願先の弁理士選びに迷っている方は、特許出願依頼のポイントを解説した記事も参考にしてみてください。
まとめ
特許申請(特許出願)は登録が完了して初めて権利として確定しますが、その後も年金の管理や権利活用まで見据えた長期的なサポートが欠かせません。「出願はしたけれど、この先どう管理すればいいかわからない」という方は、お気軽に無料相談をご利用ください。